23年度予算は過去最大、防衛力強化で歳出増-財政再建道筋見えず
記事を要約すると以下のとおり。
政府が23日閣議決定した2023年度予算案は、一般会計歳出総額が114兆3812億円と11年連続で過去最大を更新した。中国の軍事力強化や北朝鮮の核・ミサイル開発など安全保障環境が急速に変わる中、岸田首相は27年度に関連経費を含む防衛費を現在の国内総生産(GDP)の2%に引き上げると表明。3兆3806億円は新設する「防衛力強化資金」に繰り入れられ、24年度以降の財源に充てる。鈴木俊一財務相は臨時閣議後の会見で、今回の財源措置について「決してたがが外れたとは思っていない。」国債残高の増加などに伴い利払いや償還に充てる国債費は3.7%計114兆3812億円+6.3%国債費25兆2503億円+3.7%増え、過去最高の69兆4400億円に達する見通し。所得税は3.5%増の9兆3182億円。予算総額が膨らむ一方、新規国債が減ることにより公債依存度は31.1%と16年ぶりの低水準となる。24年度以降に増税も 予算の前提となる政府経済見通しでは、23年度のGDPは新型コロナ発生後初めて実質・名目がそろって金額ベースで過去最高を見込む。財政事情がより一層厳しさを増する中でも、「25年度のPB黒字化目標を達成すべく、歳出歳入両面の改革に粘り強く取り組むと語った。」 27年度以降は毎年度約4兆円の追加財源の確保が必要となる。 SMBC日興証券の丸山義正チーフマーケットエコノミストは、「岸田政権は財政規律に対する意識が落ちてきていると指摘する。」恒久財源ではなく毎年国債で賄うことになれば「格下げのリスクが出てくる」と語った。
[紹介元] ブルームバーグ マーケットニュース 23年度予算は過去最大、防衛力強化で歳出増-財政再建道筋見えず