｢スローモーションの自動車事故｣、ディストレスに虎視眈々のファンド

ブライアン・ヒギンズ氏は過去20年にわたり、リーマン・ブラザーズ・ホールディングスからレブロン、ウィーワークまで、経営危機に陥った注目企業のディストレス債務から利益を上げるよう、 キング・ストリート・キャピタル・マネジメントを率いてきた。
　キング・ストリートに加え、アンジェロ・ゴードン、ブルックフィールド・アセット・マネジメントなども、ディストレス投資向けの原資を着実に積み上げている。
新型コロナウイルス流行時の景気刺激策でなお厚めの手元資金を抱える企業や消費者だが、金融環境がじわり引き締まってくるとみるためだ。
「走るな、歩け」だという。
これに対し、ブルームバーグが算出するクレジット・ヘッジファンド指数は年初から5月末まででプラス2.2％、昨年はマイナス5％ほどだった。