ＳＨＥＩＮ製品、新疆綿使用と検査結果が示す－米強制労働対策に抜け穴

中国の強制労働に関係する綿製品の輸入を禁止しようとする米国の取り組みには大きな抜け穴がある。
ティックトックには購入したシーイン製品の輸入を禁止した。
欧州当局も同様の禁止措置を提案。
　米税関・国境警備局（ＣＢＰ）は申告要件を800ドル（約11万3700円）以上としており、シーインの顧客向け出荷は一般的にこの基準を下回り、小売業者の大量輸入に課せられる厳しい検査の対象にならない。
　同社の米国向けウェブサイトにある「持続可能性と社会的影響」のリポートによれば、同社は「強制労働」やその他の環境・社会的懸念に対し一切容認しない方針を確実にするため定期的な監査を実施しているという。
中国政府は新疆ウイグル自治区で行われているのは強制労働で作られた製品を国内市場から締め出そうと米政府が講じた対策の限界を露呈させ、不当な労働慣行と闘おうと訴える人権活動家や繊維メーカー、実店舗を展開するアパレル小売り各社を失望させている。
　セコイア・キャピタルやＩＤＧキャピタルなど投資会社の出資を受け、シーインが今年実施した資金調達では企業価値が1000億ドルを突破し、今年は240億ドルに向かっている。
その3分の1は米国での売り上げだと推計されている。
3月と7月の発注に対してシーインが出荷した衣料品は、独ユーリッヒの研究所アグロイソラブに分析のため送られた。
中国で事業展開する米アパレル企業からブルームバーグが入手した新疆綿と比較した。
シーインが3月の発注に応じて出荷したズボンやブラウスなどの製品は、2つの新疆綿サンプルとわずかな違いだけで一致した。
　オリテインはオリテインによる検査結果についてコメントを避けた。