ＩＭＦ、世界の成長見通し上方修正－米国の好調と中国の財政支援で

国際通貨基金（ＩＭＦ）は、予想を上回る米景気拡大と中国の財政刺激策を理由に今年の世界経済の成長見通しを引き上げた。
2025年の見通しは3.2％に据え置いた。
新型コロナ禍後の物価ショックとその後の利上げの規模を考えると、事態はもっと悪化していた可能性もあったとＩＭＦは示唆した。
「しかし、景気拡大のペースは依然として緩慢であり、この先波乱があるかもしれない」と付け加えた。
例えば、米連邦準備制度、欧州中央銀行（英中銀）は今年前半は金利を引き下げていくとみられている。
先進国の方が新興国よりもインフレ率が低下するスピードが速い見込み。
IMFGrowthProjectionsSource:InternationalMonetaryFund　　中銀については、その課題は金融政策を正常化させ「尚早な利下げも利下げを過度に遅らせることも避け、スムーズなソフトランディングを達成すること」だとＩＭＦは中東紛争激化の可能性を注視しており「われわれは警戒を怠らない」とグランシャ氏が述べた。
InflationIsSettoSlowaBitMoreThanPreviouslyExpectedSource:InternationalMonetaryFund　　ＩＭＦは米国の今年の成長見通しを2.5％から引き上げた。
　ユーロ圏の成長率予想は0.9％と前回予想の1.2％から下方修正された。
　中国の成長率見通しは4.6％に引き上げられた。
　ロシアの成長予想は2.6％と、1.1％から上方修正。