FRBをインフレと銀行危機が挟撃-22日の政策決定に異例の不確実性
記事を要約すると以下のとおり。
パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長率いる金融当局がインフレ抑制と銀行危機への対応に追われる状況にあって、22日の連邦公開市場委員会(FOMC)会合の政策決定に金融界・経済界の全神経が注がれることになる。FOMC声明と経済予測は米東部時間午後2時(日本時間23日午前3時)に発表され、2時半からパウエル議長が記者会見する。 しかし、政策決定を巡る不確実性は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を受けて当局が緊急利下げに踏み切った20年以来の高水準となっている。 バークレイズのシニアエコノミスト、ジョナサン・ミラー氏は「容易な選択肢は存在しない。」経済予測 当局者による昨年12月の金利予測分布図(ドットプロット)では、23年末時点のFF金利見通しが中央値で5.1%とされていたが、パウエル議長は今月早い段階で、従来予想よりも高い水準に金利を引き締まっており、この状態が続けばこうした追加利上げの必要性は減退するものと考えられる。 アポロ・グローバル・マネジメントのチーフエコノミスト、トルステン・スロック氏は現行の危機について、FF金利の1.5ポイント分の引き上げに相当すると推計する。 KPMGのチーフエコノミスト、ダイアン・スウォンク氏も、予測を発表すれば「状況が明確になるのではなく混乱に拍車をかける恐れがある」とコメントした。反対票が投じられるかもしれない。 ただ、当局としてはこうした量的引き締め(QT)と銀行危機とは別の問題と捉え、リセッション(景気後退)を招かずにインフレを押し下げる道筋を描けるかどうかに関して厳しい質問を受ける公算が大きいとエコノミストは話す。
[紹介元] ブルームバーグ マーケットニュース FRBをインフレと銀行危機が挟撃-22日の政策決定に異例の不確実性