ＥＣＢは利下げに慎重なアプローチ取る公算、選挙がリスク要因－調査

欧州中央銀行（ＥＣＢ）は、政治的混乱によってインフレ率の2％回帰に対するリスクが積み上がる中、利下げについて慎重なアプローチを取るだろうと、ブルームバーグの調査に答えたアナリストが予想した。
EconomistsSeeQuarterlyECBRateCutsThroughSeptember2025Source:BloombergsurveyofeconomistsconductedJuly5-10Note:Figuresmaynotaddupto100%duetorounding 　　前例のない金融引き締めの巻き戻しが緩やかなペースになるのは、ユーロ圏を待ち受ける経済の落とし穴を見極めるのが難しくなっているためだ。
　アナリストたちは現在、11月の米大統領選挙とドナルド・トランプ氏再選の脅威を、ユーロ圏経済への最大のリスクと位置付けている。
チーフエコノミストのレーン理事は、7月は現状を把握する機会になると述べている。
RisksFacingtheEuro-ZoneEconomySource:BloombergsurveysofeconomistsconductedJuly5-10andMay24-29Note:Economistswereaskedtoassessrisksfrom1=noriskto5=significantrisk 　　ＩＮＧのマクロ部門責任者、カルステン・ブルゼスキ氏は「現時点で利下げを継続する緊急性はない。」
米大統領選挙とトランプ氏の脅威に加え、域内ではフランスの混乱の結果として方向を転換することはないだろうと考えている。
今後の満期償還金再投資をフランスに傾斜させるとみているのは2人だった。
RiskstotheECB'sJuneProjectionsAre...Source:BloombergsurveyofeconomistsconductedJuly5-10Note:Percentagesmaynotaddupto100duetorounding　　野村インターナショナルの欧州担当シニアエコノミスト、アンジェイ・シュチェパニアク氏は「サービスセクターは、需要不足ではなく供給要因が生産拡大を阻害していると報告している。」
　米連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）の利下げの可能性があるとの見方もある。