２％物価目標実現、はっきり視界に捉えられる状況－田村日銀委員

日本銀行の田村直樹審議委員は30日、日銀が大規模な金融緩和で目指してきた2％の物価安定目標の持続的・安定的な実現が「はっきりと視界に捉えられる状況になった」との見解を示した。
日銀の田村直樹審議委員Photographer:KiyoshiOta/Bloomberg　　三井住友銀行出身の田村氏は昨年11月のインタビューで、金融政策の枠組みや2％物価目標の在り方について適切なタイミングで点検や検証を行う必要があると主張。
政策枠組みや物価目標、適切な時期に点検・検証が必要－田村日銀委員　　日銀は7月にイールドカーブコントロール（長短金利操作、ＹＣＣ）の運用を柔軟化。
日銀の植田総裁、緩和継続は目標下回るインフレが理由－討論会　　田村氏は、今後の金融政策運営を見通す上では「賃金と物価の好循環が実現するかどうかが最大のポイント」と説明した。
物価に大きな影響を与える賃上げについては、人手不足の継続や高い物価上昇率が想定されることなどを踏まえると、「来年の春季労使交渉においても高めの賃上げが期待できると語った。」