米GDP、FRBが望む形で減速-なお残る景気後退のリスク
記事を要約すると以下のとおり。
2022年10ー12月(第4四半期)の米経済成長率は市場予想を上回る伸びとなり、成長を阻害することなくインフレを抑制したい米金融当局が望むような緩やかな減速となった。これとは別に発表された労働市場に関する統計も、景気後退の危機というよりは、むしろ景気の底堅さを示した。「これは「ゴルディロックス」シナリオだ。米経済の最大部分を占める個人消費は、前期比年率0.8%増にとどまった。 米金融当局の主な物価指標である個人消費支出(PCE)価格指数は、年率3.9%上昇。21年1ー3月期以来の低い伸び。 スティーフル・ニコラウスのチーフエコノミスト、リンジー・ピエグザ氏はブルームバーグテレビジョンで、「米経済の屋台骨である消費者が満足し健全でないと、単純にプラス成長は維持できないとし、昨年末のような「力強い成長はなおさらだ」と語った。純輸出と在庫、政府支出など振れが大きい要因を除いた基調的な経済活動を示す2つの指標は、かなりの景気減速を示唆していると指摘した。借入コストの上昇が生活に影響を及ぼし始めるまでには通常数カ月かかる。住宅ブームが反転に向かう中で住宅投資も低迷が続いた。 それでもGDP統計で示された個人消費の減速が雪だるま式に悪化すれば、米金融当局の積極的引き締めへの強い決意と、政策ミスの確率が高まっていると同氏は指摘。統計の詳細 2022年通年のGDPは2.1%増加。財への支出は1.1%増と大きく伸びた設備投資は3.7%減と、21年以来の大幅なマイナス。 住宅投資は年率26.7%減と、7四半期連続でマイナスを記録した。 10-12月期のGDP改定値は2月下旬に発表される。
[紹介元] ブルームバーグ マーケットニュース 米GDP、FRBが望む形で減速-なお残る景気後退のリスク