米銀行株の「復調」鮮明、３月の混乱から安定化－決算で買い安心感

今週は決算発表が相次いだ米銀行株に強い追い風が吹いた。
　第2四半期（4－6月）決算では概して預金コスト上昇による影響が目立ったが、市場はむしろ、3月の地銀破たん連鎖に伴う混乱後に、各行の業績が安定してきた点に注目した。
　大手銀行株も復調が鮮明だ。
    　　モルガン・スタンレー幹部は「四半期末にかけて（事業全般で）トーンや活動が上向いた」と指摘。
米銀大手の決算、投資銀行業務で復活の兆し－Ｍ＆Ａは依然として低迷 Best-PerformingStocksinS&P500ThisWeekBankstakeupnearlyallthetopslotswithintheindexSource:Bloomberg　　キーフ・ブリュイエット・アンド・ウッズ（ＫＢＷ）のアナリスト、デービッド・コンラッド氏は「ソフトランディング（軟着陸）の可能性に加え、銀行が想定をやや上回るペースで資本を再び増強しているとの見方が加わり、リスク選好ムードが高まっている」と指摘。
ブルームバーグのデータに基づくＫＢＷ銀行株指数の予想ＰＥＲは、3月にシリコンバレー銀行が破綻する前の水準をほぼ回復した。
　もっとも、業界の先行きに不透明感があることを踏まえると、この水準で飛びつくことに慎重な向きもいるだろう。