米財政赤字が23年度に倍増、景気拡大でも-10年債利回り5%の一因に
記事を要約すると以下のとおり。
米経済がほぼ全ての予想を上回るパフォーマンスを示した1年間に、連邦財政赤字はほぼ倍増した。連邦最高裁判所は同返済免除プログラムについて、政府の権限を逸脱しているとの判断を示した。歳出に対する歳入の不足分を補うため、政府はこれまで以上の国債発行を必要としている。一方、ホワイトハウスはイスラエルとウクライナへの軍事支援、および米・メキシコ国境警備強化の資金として1060億ドル予算要求-ウクライナやイスラエル支援など しかし、23年度赤字拡大の主因は実際には歳入サイドにある。 JPモルガン・チェースによれば、対国内総生産(GDP)比の赤字は拡大幅が1950年以降でのワースト3に入った。 以下は財政赤字拡大の主な要因:会計上の調整 学生ローン返済免除プログラムの影響を除いたことから、22年の財政赤字は3790億ドル増えたが、最高裁はこの措置を無効と判断したため、財務省は会計処理の大半を元に戻さなくてはならなくなり、23年は学生ローンの数字を取り除いている。2022年に株式相場が大幅安となり、債券相場も下落したことから、キャピタルゲインや投資収入から得る収入が急減したことなどが背景にある。他の主要3本柱であるインフラ投資法とCHIPS法、インフレ高騰を反映して8.7%の生活費調整が加味された。インフレとFRB 米連邦準備制度理事会(FRB)はかつて大規模な債券ポートフォリオで得た利子のおかげで、財務省に巨額の現金を渡していた。これはFRBポートフォリオの平均的な債券で得られる利子よりもはるかに大きい。
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