米景気後退は回避可能と予想-利回り曲線と経済の関係示した経済学者
記事を要約すると以下のとおり。
米シカゴ大学で博士号を取得した経済学者のキャンベル・ハーベイ氏が、債券利回りの形状が米経済活動の道筋とリンクしていることを示す論文を数十年前に発表して以降、その分析の正しいことは事実によって裏付けられてきた。 ハーベイ氏は3日のインタビューで、「私のイールドカーブ指標は厳戒警報を発している。」ハーベイ氏の研究が根拠とするこのスプレッドは11月半ば以降、一貫して逆イールドだが、ハーベイ氏は今回は恐らくリセッションの前触れではないだろうと話す。 こうした認識が広がることで、企業や消費者は貯蓄を積み増して大型投資プロジェクトは見送るといったリスク軽減の行動を取るようになり、経済にも良い前兆となっている。さらに、これまでの雇用削減の最大部分がテクノロジー分野であることを踏まえると、最近解雇されたこうした高技能労働者の場合、失業期間が長期化しない傾向があることも同氏は「これらを総合すると、辛うじて問題を回避できることを示唆する」とし、「ハードランディングを逃れ、緩慢な成長もしくは軽度のマイナス成長を実現することを意味する。リセッションになったとしても、軽度のものだろうとコメントした。 ハーベイ氏の見解はコンセンサスではない。関連記事グリーンスパン元FRB議長、米景気後退は「最も可能性の高い結果」米リセッション「可能性かなり高い」、ただ深刻にならず-ダドリー氏FOMC議事要旨:インフレ押し下げの決意確認、市場の認識懸念(2) 一方でハーベイ氏にとって、米経済がリセッションを回避することができたとしても、自身のモデルが誤りであることを意味しないという。 なお同氏は不確実要素として、利上げ開始で後れを取った米金融当局が過度の引き上げるとともに、最新の四半期経済予測では23年末時点のFF金利見通しを5.1%に上方修正した。
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