社債から株式へ、変わる欧米企業の資金調達手段-金利上昇で負担増す
記事を要約すると以下のとおり。
ブライアン・リグスビー氏は過去10年の大半の期間、自社の資金が必要になったときには米国内外の多くの財務責任者と同じように債券を発行してきた。 実際、米優良企業の株式発行の方が良い方法だと述べた。同社を先月退社し、現在は戦略アドバイザーを務めるリグスビー氏は、借入金利は通常、課税控除の対象となるため、多くの企業にとってより安価な選択肢だ。だが、もし企業が持続的に社債を減らして株式にもっと依存するようになれば(あくまでも仮定の話だが)、企業金融やより広範な市場に大きな影響を与えるだろう。国際取引所連合(WFE)によると、英国やドイツでも同様に減少している。 金融危機後の超低金利がこのプロセスを加速させ、企業の債務依存を減らし、PE投資会社の手に渡る上場企業が増えた。 もちろん、新規株式公開(IPO)や増資が相次げば、バリュエーションが低下し、短期的にリターンが落ち込むかもしれない。株価が上昇すれば益回りは低下し、益回りが低ければ低いほど株式発行コストは減少する。ブルームバーグの集計データによると、投資適格級の米企業の起債コストは約5.5%と、この2年で倍増している。アウトドア用品・衣料品の「アークテリクス」などのブランドを所有するアメアスポーツは最近、米市場で14億ドル規模のIPOを実施。 フィンランド航空は昨年11月後半、エアバス機6機の購入と政府融資4億ユーロ(約652億円)の返済に充てるため株主割当増資を実施。債券市場の借り入れコストがこの2年で4倍近くに跳ね上がったことが背景にある。 モルガン・スタンレーのエドワード・スタンレー氏は、企業の株式発行は今後も増えると予想。 レディットがその最初の1社になるかもしれない。たとえそうなったとしても、企業の債務コストは高水準を維持するかもしれない。今年の増加分は世界全体で3600億ドルに達すると予想した。 同氏は「ここ数十年、CFOは債券という手段をよく使う傾向にあり、現金も脱株式化の原動力となってきた。」
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