生成ＡＩ、インターンからアナリストに進化できるか－金融業界の挑戦

ヘッジファンド運営会社バリアズニー・アセット・マネジメントのチーフエコノミスト、クリス・プルマン氏は以前、中央銀行政策決定会合を前にしたリポートの作成に2日をかけていた。
ウォール街のエコノミストの見方をまとめたり、チャートを作成したり、金融当局の最新の発表を引き出したりもしてくれる。
「ただ、箱から出してすぐに使えるわけではない」とも注意を促した。
ＪＰモルガン・チェースが行内向けに独自ＡＩツールの提供を開始したほか、ゴールドマン・サックス・グループも独自プラットフォームを構築している。
2－3年以内には、エコノミストの仕事の70－80％をＡＩが担えるようになるというのが同氏の見立てだ。
また人間を助けを借りなければ、抽象的な質問や多層的な文脈を理解するのも得意ではない。
2万枚に上る文書をスキャンし、納得のいく答えを導き出すまでには99分を要した。
バリアズニーのＡＩチームには12人が在籍する。
　ただ、同社データサイエンス部門の責任者アンディ・ハレラン氏によれば、投資先の選定などはまだ人間がしっかりと担わなければならない仕事だ。
　生成ＡＩはウォール街で最も勤勉なインターンかもしれないが、本格的なアナリストへの昇進のハードルは高い。