植田日銀総裁で社債への影響は、政策修正見越しスプレッド拡大も
記事を要約すると以下のとおり。
岸田文雄首相が日本銀行の次期総裁に植田和男氏を指名したことを受け、金利の影響を大きく受ける社債市場の関係者も金融政策の先行きを見極めようとしている。市場では先週初めに現副総裁の雨宮氏でない場合、誰が総裁に就任しても「多かれ少なかれ政策修正リスクはより意識されやすくなる」と話す。 植田氏のこうした主張は「ネガティブではない」とした上で、金融政策は適切だとして「現状では金融緩和の継続が必要だ」と発言した。雨宮氏の総裁誕生に向けて織り込む形で国内社債の平均スプレッドは昨年を通して拡大し、足元は20年4月以来の高水準にある。売りが一巡した最近は需給が好転してきたとの見方が増えていたが、再び金利変動リスクが高まると需給は悪化方向に戻る可能性もある。 大和証券の大橋俊安チーフクレジットアナリストも「拙速かつ微修正を繰り返す小出しな金融引き締めはなさそうだ」との見方だ。 みずほ証券の大橋英敏チーフクレジットストラテジストは13日付リポートで、副総裁に内田真一理事と氷見野良三前金融庁長官を起用することを含めた今回の人事案は、金融市場が期待する「市場とのコミュニケーション」と金利上昇などによる「金融システムの安定性」に「目配りすることを企図しているようにみえる」と評価した。
[紹介元] ブルームバーグ マーケットニュース 植田日銀総裁で社債への影響は、政策修正見越しスプレッド拡大も