地方債のスプレッド拡大は一服か、日銀修正で市場機能の正常化に期待
記事を要約すると以下のとおり。
日本銀行が長期金利の変動幅を抑えるイールドカーブコントロール(長短金利操作、YCC)政策を
修正したことで、10年地方債は値決めの基準となる10年物国債利回りの適正水準を巡る不透明感が薄れ、スプレッド(上乗せ金利)の拡大基調が一服する可能性が出てきた。 10年地方債のスプレッドはこれまで、イールドカーブのゆがみを補正するべく拡大を余儀なくされ、12月債の対国債カーブスプレッドは29ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)と、この半年で23bp広がった。その上で、「今回の日銀アクションによって長期金利が0.5%以下で自由に推移する状態が顕在化すれば、市場の需給が改善し、当面は地方債など高格付け債のスプレッドが12月債の29bpより低い水準のスプレッドで発行できるかを試すだろうとみる。」波乱の22年地方債、スプレッドの拡大基調は一服か年間拡大幅は23bpSource:ブルームバーグ注:国債カーブ比スプレッド、bpはベーシスポイント みずほ銀行の社会・産業基盤第一部によると、入札での起債を除くベースでは、リーマン・ショックの余波が残る09年3月にシ団方式で起債された北海道10年債の対国債スプレッドが40.7bp(償還月差なし)で、12月債のスプレッドは21年6月からことし6月からことし6月までの1年1カ月ぶりの高水準。 準国債としての地方債の信用力に対してスプレッドの拡大に行き過ぎ感もあり、国債イールドカーブのゆがみ是正が期待される中、年明け1月6日に予定されている10年地方債第1陣の起債が安定化への試金石になる可能性がある。
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