パウエル議長の声聞かず負債積み上げる米企業-借金文化是正は難題
記事を要約すると以下のとおり。
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は過去18カ月にわたり、米国人の借金と浪費の習慣を断ち切ろうと必死に取り組んできた。 ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)がまとめたデータによると、2022年序盤に最初の利上げが行われて以来、ファイザーやメタ・プラットフォームズのような米経済をけん引する役割がますます大きくなっている大企業を含む投資適格級の企業は、純債務を5000億ドル(約74兆2000億円)以上増やした。米国債利回りの急上昇 現在バランスシートを管理している経営陣の多くは、この金融緩和時代にキャリアをスタートさせている。あるいは、少なくとも予想より長く高金利を維持しなければならないかもしれない。そうなれば債務を多く積み上げた企業が、最も大きな痛みを感じることになる。 信用力の低い企業にとっては、負担はさらに大きい。投資適格級であっても企業の混乱は起こるしかないと指摘。長年の金融緩和政策は「極端なリスクテーク」につながったと語った。 確かに、米連邦準備制度は経済の一部のセクターにおける米国人の支出を抑制することに一定の成功を収めている。ここ数週間は長期債利回りの急上昇をきっかけに起債のペースが鈍化したが、それでも9月は発行市場が活況を呈した月の一つだった。BIのデータによると、例えばファイザーとメタは、最初の利上げ以降、純債務を合わせて450億ドル増やしている。米国の高格付け債市場で自社株を買い戻す一方で、負債総額を増やしている。まだ魅力的 NYUのアルトマン教授は「金利は上昇しているが、資本調達の手段としてはまだ魅力的だ」と指摘。自社株買いプログラムを100億ドル増やすことも承認した。 パウエル議長は先週、金利を使って人や企業の行動を変え経済を自分の望む方向に導くことの難しさを認めた。 つまり、当局はそのメッセージを人々に聞いてもらい、聞き入れてもらう必要があるのだ。
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