【米国市況】Ｓ＆Ｐ500種は5100突破後に騰勢失う、ドルは150円台半ば

　ＵＢＳグローバル・ウェルス・マネジメントのマーク・ヘーフェル氏は「ハイテク株の上昇スピードを見て、投資家は利食いの是非に思いを巡らせるようになった」と指摘。
同氏は2023年末まで株式に対して弱気だったが、より中立的な見方に変わり、ＡＩの「ベビーバブル」が「育ちつつある」と指摘した。
Ｓ＆Ｐ500種株価指数出所：ブルームバーグ　　エヌビディア株価が22日に急騰したことで、空売り筋には約30億ドル（約4500億円）の含み損が生じた。
エヌビディアの時価総額出所：ブルームバーグ　　ＵＢＳプライベート・ウェルス・マネジメントのマネジングディレクター、グレッグ・マーカス氏は「向こう数カ月に株価の後退や乱高下が起きる可能性は高く、大型ハイテクに関して押し目で買うメンタリティーは理解できる」と話す。
その日の上昇銘柄はＳ＆Ｐ500種採用銘柄のわずか73％だった。
「利下げは取引銘柄の広がりを促す効果ももたらすだろう」と続けた。
米宇宙関連スタートアップ、インテュイティブ・マシンズの無人着陸船が月面に着陸した。
米国債利回りは低下。
30年債利回りは一時4.50％近くまで上昇し、昨年12月1日以来の低水準となった。
指数リバランスはパッシブ投資家の買いを促すと考えられる。
　長期債利回りには今週、上昇圧力がかかった。
近いうちに政策金利が引き下げられるとの観測は後退しているものの、週間では今年初のマイナスとなった。
　ジャン・ハッチウス氏らゴールドマン・サックス・グループのエコノミストは「当社はこれまで、5月のＦＯＭＣが利下げ開始のタイミングだと予想していたが、今週発せられたＦＲＢ当局者のコメントや1月ＦＯＭＣの議事要旨からは、そんなに早くなさそうだと思われる」と22日のリポートで指摘。
原油　　原油相場は反落。
限月間スプレッドは市場がより堅調なことを示唆しているほか、米国の原油市場は今年、依然として供給過剰だとの見方がアナリストの間では支配的となっている。
　ＣＩＢＣプライベート・ウェルスのシニア・エネルギー・トレーダーのレベッカ・バビン氏は「エネルギー関連の制裁強化はなく、週末の停戦協議に関する報道で、持ち高を手じまう動きが出た」と指摘した。
ＷＴＩ先物は200日移動平均を下回った出所：Ｎｙｍｅｘ金　　金相場は反発。
　ドルが今年初めて週間ベースで下落し、多くの買い手にとって割安となったことも追い風となった。