【コラム】日本のメガバンクより高給、米バーガー店勤務-リーディー
記事を要約すると以下のとおり。
1840年代、富を築こうとする何万人もの移民が金(ゴールド)を求めてカリフォルニア州に殺到した。 米ファストフード店で週40時間働いた場合の月額は、これでは日本で働くのがばかばかしく見えるとコメントした。円安は格差を大きくしただけだ。日本の平均賃金はこの30年間、ほぼ横ばい状態にあり、経済協力開発機構(OECD)平均を大きく下回っている。アップルは今年の「iPhone(アイフォーン)」新モデルの米国での価格据え置きをアピールしたが、日本の消費者はアイフォーン14に昨年モデルに比べて20%以上多く支払うことになった。逆に、日本での賃金を自国の通貨に換算してみて日本はそれほど魅力的でないことに気づくかもしれない。 もちろん、日本のインフレ率が相対的に低いままであることは消費者にとって朗報だし、株主には日本企業がひねり出した利益率上昇は歓迎される。また下請け業者に圧力をかけて値引きを強いる陰湿な慣行にもつながる。 日本労働組合総連合会(連合)は来年の春闘で5%の賃上げを求める方針だが、仮に企業がこれに同意したとしても、加盟組合員は約700万人に過ぎず、大きな影響にはならない。 労働力流動化が高まらない状況や正社員と非正規社員との格差、高い技能を持つ労働者の賃金が安いことなど、とっくに有用性を失った雇用システムの名残だ。労働改革では雇用の安全を犠牲にすることが避けられないだろう。犯罪が少なく街がきれいなのはこの理由が大きい。誰にとってもうれしくない未来だ。
[紹介元] ブルームバーグ マーケットニュース 【コラム】日本のメガバンクより高給、米バーガー店勤務-リーディー