【コラム】バフェット氏のバタフライ、東京でモスラに-オーサーズ
記事を要約すると以下のとおり。
週明け5日の東京市場は大きなドラマで幕を開けた。バンク・オブ・アメリカ(BofA)が7月に実施した世界のファンドマネジャー調査では、世界経済のソフトランディング確率が68%と予想され高い信頼が示された。NastySurprisesAreNothingNewUSeconomicdatahadbeendisappointingforawhileSource:Bloomberg 投資家が米経済の減速を意識しつつも、まだ自信を保っていたところへ、7月の米雇用統計が襲った。別の文脈では平凡な数字であったかもしれないものが、ひどい数字と受け止められた。 提唱者の元FRBエコノミスト、クラウディア・サーム氏自身は、新型コロナウイルス禍後の異様な状況下では、失業率の上昇速度に基づくサーム・ルールが今回は偽陽性を示す可能性があることを示唆していた。トレーダーは常に金利低下を望んでいる。7月31日の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合以降、フェデラルファンド(FF)金利先物は底を打った。従ってしばらくは厳しい状況が続く可能性が高い。モナークバタフライ(オオカバマダラ)次に向かうのはメキシコかPhotographer:SteveRussell/TorontoStar/GettyImages その点、外国為替取引は最も不穏な様相を呈している。キャリートレードはレバレッジを用いることが多いため、このような状況は最悪の事態を招く可能性がある。しかし、2日の市場開始以来、日本国債の利回りは2営業日としては今世紀最大の下げを記録した。日銀が動きに寄与しなかったというわけではないが、他の力が働いたことが分かる。米株式市場の並外れたパフォーマンスと歴史的な円安が組み合わさると、日本の投資家が海外の保有資産を清算して円建ての借り入れを返済することで、さらに円高が進む。つまり、弱気相場の典型的な定義である20%下落を、わずか3週間で記録したことになる。レバレッジをかけていた誰かが大きな損失を出すと、他の人々も順番に強制的な売りを出さなければならなくなる。米国のリセッションリスクが高まるにつれ、ドルの上昇サイクルは終焉(しゅうえん)を迎える。将来にもっと安く買えるとみているからだ。例えば、キャリートレードから手を引くということは、メキシコ・ペソを売るということだ。むしろ、日本はニューヨークとワシントンのチョウが引き起こす波に襲われているのだ。責任の一端 私へのメールではバフェット氏のファンも多いが、バークシャーの売却自体が大きな打撃を与えることはないはずだ。(ジョン・オーサーズ氏は市場担当のシニアエディターで、ブルームバーグ・オピニオンのコラムニストです。
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