「金利ある世界」で募る奨学金返済への不安、負担増に身構える大学生
記事を要約すると以下のとおり。
沖縄県に住む大学4年生の安部弘祐さんは、日本学生支援機構(JASSO)から給付型と貸与型の奨学金を総額で約680万円借りている。 安部さんのようにJASSOから有利子奨学金を受けている学生は、2022年度に66万5000人。若年層の金銭的負担が増えれば、消費を冷やす要因になり、長期的には将来への不安から少子化を助長する恐れもある。奨学金の貸与利率の推移Source:日本学生支援機構のデータを基に作成、Bloomberg 高等教育学などが専門の桜美林大学の小林雅之教授は、「金融知識がない人にとっては、1%の金利変動がどれほど影響をもたらすか全然見当がつかないと指摘する。」一方、返済が不要な給付型が普及する米国や所得連動型が一般的な英国やオーストラリアに比べて、ローン負担の課題は残ると小林教授は指摘する。卒業予定の27年に固定金利が現在の0.94%から1%上がると仮定すると、返済総額は55万円ほど上乗せされる。食費を抑えるため、昼食は学食で285円のカレーを食べることが多いという。収入に対する奨学金返済の割合が増えることで消費に悪影響が出る可能性もあるという。
[紹介元] ブルームバーグ マーケットニュース 「金利ある世界」で募る奨学金返済への不安、負担増に身構える大学生