「大災害」リスクに賭けたヘッジファンド、23年に記録的リターン
記事を要約すると以下のとおり。
ヘッジファンドにとって、大規模災害を巡る算段が昨年の代替投資戦略の中で最高のリターンを生み出す一助になった。CAT債は、災害が発生した場合に資本の一部、あるいは全てを失う可能性を受け入れる投資家に移転される形だ。 昨年はこうした投資家にとって全てがプラスに働く結果となり、利益が目立つことになった。 代替資産運用業界のデータを提供するコンサルティング会社プレキンによれば、2023年に最も優れたヘッジファンド戦略は、保険リンク証券への賭けで、リターンはプラス14%を超えた。InvestmentReturnsin2023Insurance-linkedsecuritieswerethetop-performinghedgefundsub-strategySources:Preqin,SwissReNote:TheAllHedgeFundsandILSreturnsareannualizedfiguresfromPreqinbasedonSept.2023data 気候変動に起因する異常気象への懸念や自然災害後の復興コストを押し上げる高インフレを背景に、CAT債の発行は急増している。19年と20年のリターンもさえなかった。これを受け、保険会社は帳簿上のリスクの多くを資本市場に移すことになった。 新たに発行されたリスクの流入を吸収するために、CAT債投資家はより大きなリターンを要求し、それを受け、投資家が受けるリスクフリーレート対比のプレミアムであるスプレッドは23年前半に高水準に達した。CatBondSpreadsSoarHighspreadsin2023andabenignUShurricaneseasonboostedperformanceforcatastrophebondinvestorsSource:GCSecuritiesNote:Catastrophebondspreadsarethecouponovertheriskfreerateinvestorsgetpaidtotakethecatastropherisk 再保険リスクに特化する70億ドル規模のヘッジファンド、ネフィラ・キャピタルの共同創業者グレッグ・ハグッド氏は、昨年のスプレッドは「われわれが取っているリスク対比では、私のキャリアの中で恐らく最高だった」と話す。 ネフィラ・キャピタルのハグッド氏は「ハリケーンや地震が今年起こるかどうかは分からない」としながらも、「私が言えることはこのセクターのスプレッドは歴史的高水準に近いということだ。
[紹介元] ブルームバーグ マーケットニュース 「大災害」リスクに賭けたヘッジファンド、23年に記録的リターン