2015年11月14日、一般社団法人アフリカ協会が主催した「世界一愉しいアフリカ講座」に参加してきました。
日時: 11月14日(土) 13:30?16:45
13:00受付開始
会場: 国際協力機構(JICA) 地球ひろば
東京都新宿区市谷本村町10-5
会費: 無料
定員:200名
かつて国連の機関UNIDOにお勤めになっていた萩原孝一さんのお声掛けによって開催されたもの。
退官された後も精力的な活動で、現在も一般社団法人アフリカ協会の特別研究員の立場にあり、アフリカと日本を結ぶ第一人者です。
アフリカ協会のFacebookページの「いいね!」1,500人を記念して、とのこと。
このページの「いいね!」は萩原さんのリアルな人脈が多いこともあって、参加募集のイベントページもとても賑わっていました。
13:30 開会挨拶
一般社団法人アフリカ協会
13:40 アフリカ概観基礎講座
アフリカ協会
特別研究員 萩原孝一
14:00 講演 I 「日本のタネをケニアでカタチに」
建築家・一般社団法人OSAジャパン会長
坂田泉
14:30 講演II 「人生を変えたルワンダバスケット」
株式会社ルイズビィ代表取締役
小澤里恵
15:00 休憩
15:15 講演III 「頑張れ、コーヒーの原産地アフリカ」
ミカフェート代表取締役
川島良彰
15:45 パネルディスカッション
「それぞれのアフリカ」
パネリスト(坂田泉、小澤里恵、川島良彰)
MC 萩原孝一
16:45 閉会
講演者の方3名共に、とてもエキサイティングな内容でどれも印象に残っています。
参加前から楽しみにしていたのは、コーヒーハンターことミカフェート代表取締役の川島良彰さん。
以前、コーヒーのムック本を読んでいた時に、特集として川島さんの記事が4ページ出ていたのを覚えていて、強烈な印象を持っていました。
たぶんそれ以前にもテレビの特集で取材されているのを見たりしていたはずで、ちょっとした有名人です。
コーヒーというと、日本では生産されておらず海外の生産地特有のもの、というイメージがあります。
そのイメージはバナナなども近いでしょう。
また、スターバックスやイタリアのエスプレッソなどのコーヒー文化は欧米のもの、というイメージもあり、彼らが作るコーヒー文化こそ本物、日本人である自分たちが関わることなんてできない、というような勝手な壁のイメージもあるかもしれません。
そして、それぞれの生産地で、美味しいコーヒーを精算することを目指して農家たちが独自に切磋琢磨して作り上げている、というような印象を持っているかもしれませんが、決してそんなことはないんです。
多くの生産地がいわゆる開発途上国であり、かつては欧米の植民地下にあったところです。
欧米が持ち込んだコーヒーをプランテーションで作っていたのが始まりであり、ある意味、生産させられていただけのもの。
さらに現代になっても、買ってくれるから作っている、というスタンスであり、例えばアフリカの多くの生産地で日常的に飲まれているのはお茶だったりするそうです。
(コーヒー発祥の地といわれるエチオピアでは、地元にコーヒーを飲む文化があります。)
コーヒー農家たちにとって、「美味しいコーヒーを生産しよう」というようなマインドや動機は皆無、というのが現実なんですね。
そのようなコーヒー生産の現場に立ち、生産者のためにも消費者のためにも価値あるコーヒー作りに奔走したのが、上島珈琲だったり、そこで活躍した川島さんだったりするのです。
コーヒー農業に対する支援もその他の農業支援と変わらず、土壌改良や生産管理や農家の働き方の改革だったり、多岐に渡ります。
そんな地道な努力の甲斐があって、現在のスペシャルティコーヒーの文化を支える土台になったと言えるのだと思います。
近いうち、川島さんの珈琲店、ミカフェート(Mi Cafeto)に行ってみようと思いました。