富士通の欧州トップ証言へ、一大冤罪事件－ドラマ化で批判が再燃

シーマ・ミスラさんは、ロンドン南西の小さな町で、英ポストオフィスから委託され郵便局を運営していたが、横領で不当に有罪と認定された。
「サブポストマスター（民間受託郵便局長）」について900件余りの有罪が認定された結果、大部分が仕事を失い、多くが破産し、少なくとも4人が自殺した。
　しかし、これは欠陥のあるソフトウエア、そして郵便局の会計システム近代化のために1990年代に英国に進出して以降、富士通は歳入関税庁（ＨＭＲＣ）から内務省、国防省に至るまで、最も多くの政府調達契約を獲得した民間業者の一つになった。
サブポストマスターの不当な有罪判決を含む犯罪歴データベースの保守・管理も富士通は12年以降、英公共部門から総額68億ポンドの受注を獲得した。
判決後も幾つかの契約が締結され、政府は批判に直面している。
　富士通の広報担当者は、ホライゾン問題に関し英政府が継続中の公式調査を全面的にサポートすると説明。
　富士通は1人の従業員を通じて10年のミスラさんの裁判にも密接に関与した。
　ミスラさんら責任を追及されたサブポストマスターの弁護士らが公式調査に提出した文書によると、ミスラさんの裁判に先立ち、10年9月に富士通とポストオフィスとの間で回覧された覚書を見る限り、ホライゾンシステムのバグの影響が会議で話し合われていた。
ミスラさんの郵便局では7万5000ポンドだった。