ネットフリックスで2022年4月14日からULTRAMANシーズン2が始まります。
シーズン1を夢中で見ちゃいましたが、ファーストウルトラマンを見ていた世代には
懐かしく、ちょっとたまらない作品になっているのでちょっとレビューをしますね。
脚本・ストーリー
あらすじは、
光の巨人ウルトラマンが地球を去ってから40年後の世界。かつて科学特捜隊に所属していた早田進は、一人息子の早田進次郎が生まれながらに特殊な力を秘めていることに苦悩していた。そんな折、早田は科特隊の同僚だった井手から謎の異星人の存在を知らされたことでウルトラマンと同化した過去を思い出し、自分と息子にウルトラマンの因子が受け継がれていることを知る。
それから12年後。17歳となった進次郎は、謎の敵ベムラーに突然襲われたところを早田に助けられ、父がウルトラマンだった過去を知る。老齢ゆえに追い詰められた早田の危機に際し、進次郎は井手から与えられたウルトラマンスーツをまとい、辛くもベムラーを撤退させる。
戦闘後、進次郎は地球に異星人が流れ込んできている現状を知り、早田に代わる新たなウルトラマンになることを要請される。かくして進次郎は、高校生として生活する裏で、地球側の抑止力としての活動を始める。
ウィキペディア
とされています。
つまり、昭和のウルトラマンシリーズがモチーフになっていて、視聴者はアラフィフがターゲットです。
親子で楽しめる、という場合もあるかも。
スーパーヒーローも2代目の時代
初代ウルトラマンの早田進の息子、進次郎が主人公。
進次郎さんといえば、二代目政治家と同名。
なにかのご縁を感じます。
ちょうど、NHKではスーパーマン&ルイスというドラマが始まったところなんですが、
こちらは初代スーパーマンと双子の息子との関係を扱った作品。
人と違う能力を授かっていることを悩む初代。
それを引き継いでしまったがゆえに、人と違う人生を歩まなければならないことを悩む二代目、
という構図は一緒なんです。
ドラゴンボールには、孫悟空、孫悟飯・悟天、孫パンまで三代が描かれていますから、
ウルトラマンもスーパーマンも三代目まで期待したいです。
登場人物は昭和ウルトラマンに限定
ファーストシーズンでは、早田や井手といったファーストウルトラマンの科学特捜隊に加え、
諸星弾や北斗星司といったシリーズ主人公と同姓同名(ただし別人)であったり、
セブンやエースとったウルトラ兄弟をモチーフとしたスーツが出てきます。
今後も、昭和ウルトラマンに限定された世界感で継続されるんでしょうね。
セカンドシーズンではタロウに加え、続々と新キャラクターが追加されるようなので楽しみです。コミックは未読、アニメだけで楽しんでいるので、情報は不足しているかもしれません。
演出面での感想
作品ジャンルとしては、3DCGアニメと表現されている。
これはネットフリックスとの制作に関係しているんでしょうか?
実験的な取り組みとして積極的に評価されるべきところと、
そうでないところがあるような気がします。
たぶん、制作工程が早くなり、コストダウンできたのではないか、
ということはプラスなんでしょう。
3DCGの中で展開された(モデリングした)基本世界の中でカメラを回すことで、
実写・特撮よりも俳優の出演料やロケにかかる費用が節約できるものと思います。
また、制作に係る期間も短縮できるのではないでしょうか?
一方で、3DCGの質感であったり、まだ鑑賞に堪えない部分も垣間見え、
すこし気持ち悪かったりもします。
背景の気持ち悪さ
3DCGの制作には、実写にイラストフィルタをかけだけと思われる背景があったり、
3D空間に現物をキャプチャしたモデルを取り込んでいたり、
通行人がゲームのキャラクターのように無表情で機械的に歩いているだけだったりしている。
正直言うと、非常に気持ち悪い。
例えば通行人が、全くバッグやスマホなどの所持品を持たずに無表情で歩いているだけ
だったりするのがとても気になる。
そんな通行人だったら出現させない方がむしろいいのではないかとも思うほど。
一般的なアニメであれば、
背景の通行人は景色の一部に溶け込んで動いてなかったりする。
顔がないこともある。
それでもメインのキャラクターがしっかり動いていれば、
背景は気にならないんです。
むしろ、3DCGであるがゆえに、動いていなことが許されず、
意味もないのに動いているキャラクターがいることで、
本筋を台無しにしています。
たぶん、カメラの被写界深度を調整する(後ろはぼかす)などの調整を
することでよりリアルになっていくのではないでしょうか。
今後の技術向上に期待です。
映像全体とメインキャラクター解像度
メインキャラクターにはモーションキャプチャーアクターが使われており、
3DCGとはいえ非常に精巧な動きをしている。
しかし、推測も含むものの、ほぼ特撮に近い形でモーションキャプチャーアクターの
外形までもがそのまま映像になっている場合もあれば、
かなりアニメチックな映像になっている場面もある。
全編を通じて主人公の顔は完全にアニメ。
しかし、場面によっては特撮に近いくらいのリアルさでスーツが描かれているのに対して、
マスクを上げた主人公の顔が完全にアニメだとスーツとマッチしない。
また、キャラクターの顔の表情もいわゆる3DCGで、
口の開き方や目の周りの表情が無機質で感情移入しづらい。
映像全体を通じて、VR、ARのテクノロジーを駆使している感じは伝わってくるものの、
場面ごとにちぐはぐ感があるところが、気持ち悪さの原因だと思うんです。
やはりせっかく良い作品だと思うので、今後の技術向上に期待です。