【米国市況】円が146円台に上昇、弱い雇用統計で株急落-金利低下
記事を要約すると以下のとおり。
2日の外国為替市場では、円相場が対ドルで大幅高となり、146円台に突入した。これで4日連続で上昇し、4.3%となった。米失業率またも上昇、雇用者数は予想以上に減速-9月利下げ固まる(3) ただ、14日ベースで見たドル・円は2003年以来の売られ過ぎ領域にある。一時は0.8%まで下げを広げた。 米金融当局の金利据え置き決定が景気悪化のリスクを高めているとの懸念が広がった。S&P500種は雇用統計への反応としてはほぼ2年ぶりの大幅下落となった。市場は今年1ポイントの利下げを完全に織り込んだ。 株式相場はこの日大荒れとなるまでは、過去最高値の更新を繰り返していた。 コメリカ・ウェルス・マネジメントのジョン・リンチ氏は「株式市場では悪いニュースはもう良いニュースではなくなった」と話す。パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長は9月に政策金利を引き下げる可能性が高いとのシグナルを発信したものの、景気減速の深刻化を防ぐためにはもっと早い時期に利下げに動くべきだったとの声が、一部の投資家から聞かれる。9月の利下げは決定的で、米金融政策予測を修正。米大手銀行、FRBの積極的な金融緩和を予想-弱い雇用統計受け 米シカゴ連銀のグールズビー総裁は、米金融当局が1つの統計に過剰反応することはないと強調し、次回のFOMC会合までに多くのデータが得られると付け加えた。 「米国株はこれまで大きく値上がりしており、投資家はマネーを引き揚げ、利益を確定している。」中小企業で構成されるラッセル2000指数は3.5%下げた。アマゾン・ドット・コムは利益が予想に届かず約9%安。 FOMCが最初の利下げに踏み切った時点で、株価は下げる可能性が高いとバンク・オブ・アメリカ(BofA)のストラテジスト、マイケル・ハートネット氏はみている。過去7件の例を挙げてこのパターンを説明した。 ジャナス・ヘンダーソン・インベスターズのララ・キャッスルトン氏は「ソフトランディングのシナリオ」は「ハードランディング懸念」へと変わりつつあると話す。「株式が売られるのは正常な反応ととらえるべきだ。」【米雇用統計】9月利下げ決定的、労働市場に亀裂-市場関係者の見方 原油先物相場は続落。 原油市場での売りは一段と強まった。昨年12月以来の長期下落局面となった。 ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物9月限は2.71ドル(3.7%)安の1バレル=73.52ドルで引けた。早い時間帯の取引では上昇していたが、米金融当局による利下げが遅過ぎるとの懸念が強まる中、株式市場の下落にも押されて売りが優勢となった。「他での損失を相殺するために売られる。」 MKS・PAMPの金属戦略責任者ニッキー・シールズ氏は「今回のような低調な雇用統計が今後のトレンドになるとすれば、年内に複数回の利下げが行われることを示唆する。」 ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は、前日比11ドル(0.4%)安の2469.80ドルで引けた。
[紹介元] ブルームバーグ マーケットニュース 【米国市況】円が146円台に上昇、弱い雇用統計で株急落-金利低下